3月4日(金)・5日(土) で京都、山崎の聴竹居(ちょうちくきょ)の建築散歩に行って来ました。
今から90年前の昭和 3年に建築された、日本で初めての<環境共生住宅>で、建築家、藤井厚二の自宅です。
何が凄いかと言うと、ともかく 全館換気システムや床下冷房、コンポストシステムの採用…等
ともかく9 0年前作られたパッシブソーラー建築で、今でも現役で稼働しているのです!
床下冷房…とは崖地の斜面に通気孔を設置して、全長約20mの土管で 床下に冷気を取込んでいます。
床下と天井は通気ダクトが台所に設置され、台所の臭気と換気もかねながら全館換気を行っています。
また廊下や和室の本網代天井の網代組みの隙間や、広縁の天井スリット換気口からも換気を行っています。
他にも日本でも数台の冷蔵庫の採用や 電気給湯機…等が採用されていますが、
その配電盤のキッチュなデザインには圧倒されました。
クローゼットの遠近法的吊り棚の仕上げや、枕元照明、広縁の出隅部の火打ち梁を兼ねたRカウンターの…など数多くの
デザイン遊びや建築的工夫…など、忘れていたDetailが各所に見られ、ディズニーランドの造られた楽しさではなく、
本当の建築の楽しさを実感出来て、予定時間を1時間もオーバーし、3時間も見学してしまいました。
夜の泊まりは東山の白川沿いで、 民泊に貸出している京町家です。
台所&水回り以外は全ての部屋が畳敷きで、全てが襖で仕切られ、床の間有りのホットする間取りです。
意外な発見もありました!
町家ですから、当然坪庭が有りますが、その前の廊下は縁側ではなく、濡れ縁なのです。
ですから感覚的には、一旦外に出てから WCや浴室に行くことになります。
ソウカ! ソウダッタノカ !!
安藤忠雄のデビュー作 <住吉の長屋>を見たとき、雨の日には傘をさしてWCに行くと…
読んだ記憶があり、ビックリしましたが、
京町家では日常的感覚であり、関東人には無い京都の伝統的感覚だったのですね!
次の日の早朝、白川沿いを祇園へと散歩しました。
イヤー人生でこれほど気持ちの良い早朝散歩も初めてでした。
< かにかくに祇園は恋し、寝る時も、枕の下を水の流るる >吉井 勇氏の歌の意味をしみじみと実感しました。
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