建築日記~格ちゃんのひとりごと~

(株)環設計のブログです。 最近思った事や、建築に関する近況などを書いていこうと思います。




令和 6年明けましておめでとう! :: 2024/01/08(Mon)

本日は令和6年1月8日 成人の日です。
早速ですが 元旦の【能登半島地震】と2日の【羽田空港 日航機衝突事故】で、正月気分もいっぺんに吹飛びました!
昨年 5月5日こどもの日に大地震に見舞われて、ヤット一息ついたと思ったら今回の大地震!
能登の被災地の方々は住む場所も無く、寒さと雪の中で過ごしているのかと思うと
何と言って良いか…言葉がありません。私も建築に関わる者として、何が出来るか考えております。

今月 16日(火)に東RCで <北陸日本海一人旅>の話をしてくれと頼まれましたので、今回の地震を踏まえた
原稿を添付させて頂きます。

東RC R6年1/16(火)卓話<北陸日本海 一人旅>             R06/0106
プログラム委員長の小林さんより昨年7月の【北陸日本海一人旅】の話して欲しいと頼まれましたので
紹介させて頂きます。が、その前の元旦に発生した【能登半島地震】での多くの被災地を今回の旅で
訪ねておりますので 被災地の皆様の一日も早い復興を願い話させて頂きます。
 70歳を過ぎた令和2年に奥の細道一人旅で宇都宮から青森の竜飛岬まで約900㎞の旅をし、
帰りは弘前、秋田と廻って宇都宮市に戻りました。

コロナで自粛期間の為、徒歩での一人旅なら問題ないだろうと 奥の細道や浅田次郎氏の流人道中記に
ならって奥州街道を一路北上しました。多くの町や名所旧跡も訪ねましたが、仙台から先は盛岡を省けば
城下町も少なく、多くが近世以降発展した町でしたのでひたすら歩け歩け…の旅でした。しかし帰りの旅で
弘前から能代、秋田市と日本海側を廻ると太平洋側とは何か違う 歴史や文化と 街の風情を感じました。
多分、室町時代から明治に至る物流の大動脈である日本海とそれを支えた北前船による京文化の影響
だと思います。そこで元気な内に北陸日本海の北前船の航路を辿った旅に出たいと考えておりました。

そこで昨年 7月2日から30日まで1カ月 秋田から新潟、富山、能登半島を廻って金沢までの日本海沿い
約 900㎞の徒歩の旅に出ました。主な街を紹介しますと秋田県秋田市、由利本荘市、仁賀保町、遊佐町、
山形県に入り酒田市、鶴岡市、そして新潟県の村上市、新発田市、新潟市、寺泊長岡市、柏崎市、上越市
糸魚川市と長い〃新潟県を経て 富山県に入り魚津市、富山市、高岡市、氷見市から石川県能登半島に
入り富山湾沿いを今回の地震で大きな被害が出た七尾市、穴水町、能登町、珠洲市から日本海側の輪島
と廻りここで能登半島を出て かほく市、羽咋(ハクイ)市、そして金沢市と 25の町々(12の町が北前船寄港地)
を30日間、徒歩を中心に旅をしました。

毎日朝7時前にスタートし午前中は町から町の移動で徒歩で約15~20㎞を歩き、更にバスや電車があれば
利用して移動です。午後は目的地の街歩きで商店街や社寺建築や美術館…等を観て廻り夕方4時頃
旅館や民宿にチックインです。宿泊は民宿が16日、日本旅館が3泊、ビジネスホテルが10泊でした。
3年前の旅では行当りバッタリで旅館探しで苦労した為 今回は旅立つ前に予約しておいた為ユックリ出来ました。
旅先で感じたことを幾つか紹介させて頂きます
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1; ともかく人が少ない。国道や県道など 2時間歩いても誰とも会わない日が結構ありました。
2;車も少なく 軽自動車が多かったです。ベンツ等の高級外車はほとんど見かけませんでしたが皆さん人に
  優しく横断歩道ではトラックも含めほとんどの車が止まってくれます。黄色信号も止まります(当り前ですが)
3;交通手段は車中心で電車バスは1時間1本が当り前、朝夕しか走らない路線も多く交通系ICスイカ等はNG
4;しかし多くの町が無料の市内循環バスを15~20分間隔で運行しており必ず4ヶ所は止まります①市役所前
 ②駅前 ③総合病院 ④イオンモール、ジャスコ等の大型ショッピングセンター前で利用者の多くが高齢のお婆さん達です
5; 多くの町が伝建地区(伝統的建築物保存)の指定を受け、落着いた街並みの中に歴史の長さを感じます

※春から仕事も一段落したので思い切って7月に旅に出ました。出発が1週遅れると北陸を襲った7月の
 線状降水帯の大雨で中止せざるを得なかったと思うと ラッキーでした。それでも酒田から鶴岡、鶴岡から
 村上市への移動では線状降水帯の中を、雨合羽に傘を差しての移動で山形県のあつみ温泉付近では
 下着までびしょ濡れの中ひたすら歩き続けました。そんな中で歩きながら考えました。何の為に何を求めて
 歩いているのか?と…多分、思い出作りだと思います。色恋はもう関係なく仕事や金銭欲でもありません。
 映画で言うなら人生のハイライト見せ場作りだと思います。金は残せないけど 経験や記憶は残せる!に
 その通りだ!と思いながら歩いていました。75年の人生で様々なハイライト がありましたが、家族や友人に
 楽しく話せる思い出話が出来たと思っています。本日、このような機会を頂いた事に感謝いたします。 
 北前船寄港地を中心に、今回の大地震で被害が大きかった能登の町々を紹介させて頂きます。
  【資 料】前船寄港地は ①小樽 ②松前 ③能代 ④男鹿 から西へ、ここから ⑤秋田 ⑥由利本荘 ⑦仁賀保
  ⑧新潟 ⑨出雲崎 ⑩長岡 ⑪上越(直江) ⑫富山 ⑬高山 ⑭輪島 ⑮羽咋 ⑯金沢 の12が寄港地です

1; 秋田市/人口30万ながら駅前には西武、緑屋、丸井…等のデパートが建並び駅前はお洒落なブティック街
  仙田満/秋田国際教養大学図書館を訪問。傘状木造トラスの圧倒的美しさと階段カウターデスクに感動
2; 由利本荘市/人口8.0万・下浜サンセットロードを日本海を右手に歩く。文化センター カダール発見、なんじゃコリャ?
3; 仁賀保町象潟/芭蕉【象潟や雨に西施がねぶの花】 中国春秋時代の絶世の美女西施像が建ってます
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4;  遊佐町吹浦/16羅漢石仏 ニシン漁の青山邸視察後、炎天下の無理な指示でスマホ が壊れた?
5;  酒田市/人口10万・大富豪本間家【本間様には及びもせぬがせめてなりたや殿様に】の街。夜は寂しい
6; 鶴岡市/人口12万・酒井忠次開祖 庄内16万石/致道館は明治維新まで300年間、武士道を教え続ける

7;  村上市/人口6万・きっかわ は鮭の燻製がミイラのごとく天井からぶら下る。宿は明治期の旅籠をリフォーム
8; 新発田市/人口9万・明治の大富豪大倉喜八郎の蔵春閣、新発田城天守閣は自衛隊基地内で入場禁止
9; 新潟市/人口77万・秋田市から約300㎞、国道7号線を歩くと新潟まで〇〇㎞の標識が1.0㎞毎に立ち
  東北の仙台に匹敵。文化会館 リュートピア、会津八一記念館、坂口安吾/風の館、朱鷺メッセ、明治の豪商
  燕喜館…等見学場所は事欠かないが、交通や環境インフラは富山市、金沢市より遅れている
10;長岡市/人口26万・隈研吾アオーレ/長岡・伊藤豊雄/長岡リーリックホール と東京Olympicを競った2大建築家
   の作品を見学出来る楽しさと、河合継之助記念館、山本五十六を生んだ歴史香る町
11;柏崎市/人口8.0万・駅前ブルボン製菓本社の威容にビックリ。線状降水帯でビショ濡れになりながら街歩き
12;上越市/人口18万・この日は厄日 建物見学に炎天下約1時間半歩いて到着すれば廃業閉館。バスも
  無く来た道を1時間かけ駅まで戻るが今度は反対方向の電車に乗って慌てて下車、次の電車まで1時間
  スマホも暑さでダウン。民宿も最悪で壁は薄く WCは1ヶ所、風呂は熱く冷蔵庫も無く、料金だけはイッチョマエ!
13; 糸魚川市~親不知/翡翠海岸沿いを歩いて谷村美術館へ!尊敬する村野藤吾先生92歳の作品。
  平山郁夫画伯のシルクロードの世界。7年前の糸魚川大火の復興視察、奇麗に整備され新興住宅と商店街
  に変わっています。ここから親不知へは電車ですがトンネルの連続です。トンネル内の無人駅のはビックリ!

14; 魚津市/人口4万・スポーツアリーナや埋没博物館等の施設は充実していますが、旧市街地商店街は90%
  の店がシャッター街で廃墟の町みたいです。しかし郊外にはアップルヒル、メガドンキー、サンプラザ等大型SSが
  競合い 駐車場も満車です。駅前の日本アルプス連峰からの滝水が冷たく、炎天下での最高の飲物でした
15; 富山市/人口41万・宇都宮市より少し小ぶりですが街中の交通、文化、インフラ施設ははるかに凌駕
   しています。街中を縦横に走る路面電車やLRTは10分間隔で走っており
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、松川沿いの桜堤には100m 間隔で彫刻が配置され、富山城や国志の文学館、ガラス美術館…等見るべき建築も多く街並みも
 ユッタリとしており、加賀100万石の支藩城下町で京風文化が色濃く残り、今回の旅で住んでみたい街です。
 
16; 高岡市/人口16万・国宝瑞龍寺や高岡の大仏など見所がありますがやはり重伝建(重要歴史的建築物
  保存地区)の山町筋や金屋町散策では蔵造りや千本格子商家の美しさに感動します。地震が心配です
17; 氷見市/人口4万・小さな漫画の町です。忍者ハットリ君や笑うセールスマン喪黒福造、怪物君等が迎えて
   くれます。雨晴(アマハラシ)海岸の白砂青松の美しさは絶景で、冬なら日本アルプスが富山湾に映るとの事
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18; 七尾市/人口5万・氷見から七尾市のバスは朝昼夜の3本だけ。歩けばイイサ!と4時間山道を歩いて
   県境の脇でヤット石川県に入る。和倉温泉の加賀屋や総湯、ガラスの美術館…等がありますが、
   昭和レトロの雰囲気を色濃く残す一本杉通り商店街の被害が心配です。

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19; 穴水町/七尾市から1両編成ののと鉄道でノンビリと穴水町へ。車窓の能登湾の美しさに感激します。
20; 能都町/穴水からはバスの旅。富山湾は波が無く湖のようで 多くの島々や岬が点在しまさに山本
   コウタローの【岬めぐり】の歌詞そのもの。波が無いので砂浜もなく、歩道の下は海にはビックリしました。

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   民宿の目の前は漁業市場で早朝のセリ売り見学をしました。漁港や民宿への津波の影響が心配です

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21; 珠洲市/人口1.5万、昨年5月5日の地震の影響を心配しましたが、東日本大震災に比較すると棟瓦
  や壁の亀裂程度の被害でした。街並みも綺麗に復興、整備され安心しておりました。が今回の地震で
  はるかに大きな被害となり、住民の方々の苦労を思うと言葉になりません。日本海に面したあの美しい
  街並みや岬毎に点在する小さな漁港や集落はどうなったのか?風光明媚な日本海の貴婦人 と称される
  禄剛崎灯台や見附島は…世話になった民宿はどうなったのか?…気になります

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22; 輪島市/人口2.5万・早朝、珠洲市の禄剛崎灯台を駆け足で見学後バスで輪島市へ。2時間に1本の
  バスの為白米千枚田を見学したら又 2時間待ち。

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民宿は輪島塗の廊下・階段に感激しました!朝食に
  朝市でスイカを買い、海を見ながら食べた砂浜に漁船が津波で転覆しており、朝市商店街は全焼との事!

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 また輪島駅前の馬場崎通り商店街は京都の花見小路を思わせる木造町屋作り商店街が約400m近く
  続き、懐かしい雰囲気が漂う街並みですが…

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火災の影響はどうなのか?心配です。 
23; 羽咋市(ハクイ)/人口2.0万・千里浜ナギサ ドライブウエイ、気多大社…等があるが時間の関係でスルー
24; かほく市/人口3.6万・安藤忠雄/西田幾多郎記念館を訪問。圧倒的スケールと静謐な空間に没頭
25; 金沢市/人口45万人・宇都宮市とほぼ同規模ですが富山市と同じく 街中の交通、文化、インフラ施設は
  宇都宮をはるかに凌駕しています。欧米人等の観光客が多いのにもビックリ、町の財政も豊かなのだろうな
  …と感じました。仙田満/石川県立図書館 を見学。なんと巨大な吹抜けに吊橋が掛かっています本当に
  図書館なの…?ともかく圧巻です。一方で東茶屋 主計町は京都の先斗町の鴨川の川床を思わせる
  造りに…まさに小京都です。

  以上で北陸一人旅を終わらせて頂きます。もし興味があれば当社 環設計のHPのブログ
  【格ちゃんの建築日記】を見て頂ければ、写真などを載せていますので宜しくればご覧ください。

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