建築日記~格ちゃんのひとりごと~

(株)環設計のブログです。 最近思った事や、建築に関する近況などを書いていこうと思います。




2017年(平成29年)明けましておめでとうございます(^O^)/ :: 2017/01/03(Tue)

今日は平成29年1月3日(火)です。
正月休みも明日で終わり、アットいう間の7日間です。
毎年の事だけど、正月休みは諸事諸用が多くて、休みの実感が乏しいですね。
暮の年賀状書きと大掃除、初日の出参拝、益子町の地蔵院への初詣、年賀状の返礼、箱根駅伝のTV観戦 …等かな。
サテ、今年はどんな一年になるやら? どんな一年で過ごすか!
(一社)栃木県建築士会 会報 1月号に掲載予定の会長挨拶より抄録して転記させて頂きます。

昨年は英国のEU離脱や米国のトランプ大統領選出など大きな出来事が続き、国内でも東京都の豊洲問題やオリンピック施設計画の見直しなど、今後の社会情勢は改革開放から緊縮保守の傾向に大きくその流れが変わろうとしているように思えます。
一方、建設業界はオリンピック関連の影響か、大手ゼネコンは史上最高の利益を出しておりますが、地方では一部の大手業者を除けばむしろ不況感すら感じられます。
また国の規制や基準は益々そのハードルが高くなり、本年度からは建築物省エネ法が施工され、床面積300㎡以上の建物は全て届出が義務化され、3年後の平成32年からは個人住宅を含む全ての建築物に対して、省エネ基準への適合義務が課せられます。

このような情勢の中で我々建築士は、そして建築士会は何を目標に進むべきでしょうか? 私は4つの指針を提案させて頂きます。
まず第一に地域に根差した建築士として、地域の気候風土や生活の知恵を取込んだ地域型住宅の設計や施工に積極的に取組んで行きたいと思います。3年後の省エネ基準適合を考えるとき、この考えはむしろ逆行しているように思えますが私は、住いは省エネ基準だけで認可が決定されるべきでは無いと考えるからです。これからの建築士にとって、耐震基準と省エネ基準は遵守すべき二大基準ですが、その為に地域の建築文化や歴史、住いや生活の知恵を忘れてしまっては本末転倒になりかねません。
建築士会は県を中心としてこれから検討が始まるであろう気候風土型住宅のガイドライン作成に全面的に協力してまいりたいと考えています。

第二に地域に生きる建築士として、地域の地場産業との連携を積極的に進めて行きたいと思います。
県内には地場の木材を始め、大谷石や芦野石、葛生の漆喰や鹿沼土、宇都宮の竹や烏山の和紙、益子の陶板…等
数多くの県産材が産出されておりますが、身近な建材であるにもかかわらず我々建築士にとっては最も遠い存在であるように思えます。地場産建材を取入れた気候風土住宅や地域型建築は、地域に根差した我々建築士の得意とする分野のはずです。
建築士会はこれから上記の地場建材業界と建築士、そして一般消費者を含むネットワークの環を築き、県産材の積極的利用を計るパイプ役として機能して行きたいと考えています。

三番目の指針は建築士としての職能からです。10月に発生した熊本地震ではかってないほどの被害が発生し建物が全壊、半壊しました。
多くの建築士が応急危険度判定や二次判定に協力していますが、未だ調査は継続中との事です。また調査範囲も応急危険度判定から補償金を決定する罹災証明の判定まで拡大しようとの動きもあり、建築士の職責が益々大きく評価され始めています。
私は建築士の職能として、応急危険度判定士の資格取得をお願いすると共に、緊急時への協力をお願いいたします。
と共に社会の要望に応える為に、建築士会は県をはじめ各市町と災害協定の締結を緊急の課題として取組みたいと思います。

最後に地域で活躍する建築士として、地域建築文化の保存活動への協力依頼です。
地域に残る近代から現代までの歴史的価値ある建物を発掘調査し、保存から活用への協力依頼です。
昨年までの5年間で建築士会主催のHM(ヘリテージマネ‐ジャー)資格取得者は90名となり、多くのHMが喜連川の滝沢家住宅や栃木市の蔵調査、足尾銅山の産業遺産調査…等に協力してくれました。HM講習会は昨年で一旦終了しましたが、これから益々各方面からの依頼が増加することが予想されますので、是非ご協力をお願いします。

以上、今年の方針として4つの目標を挙げさせて頂きましたが、どれも我々建築士と建築士会にとって取捨分別の出来ない課題でありますので、正月の正夢となるよう実現に向けて精一杯頑張って参りますのでご指導、ご協力を宜しくお願いいたします。

という事で会報に掲載予定ですが、個人的にはこの一年間を酉年にちなんで<鶏口牛後>の心意気で 臨みたいと思います。
そして上記の4つの目標に向かって、牛の尻尾でぶら下るより、小さくても鳥の嘴となり、古い殻を破って新しい道を開拓したいと考えています。  
少し しゃべり過ましたが、正月の心意気です 宜しく !(^^)! 

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